ニートの子どもが部屋から出てこない〜心配と干渉の間で揺れる気持ちと話しかけるのが怖い現実、“見守る”ことのむずかしさに悩んだときの処方箋

目次

なぜか「話しかけるのが怖い」母親たちへ

「うちの子、大丈夫かしら…」

この言葉、最近よく耳にします。特に40代の母親たちからの相談で多いのが、社会に出ていない子どもとの向き合い方についてです。

先日も、看護師として働く佐藤さん(45歳・仮名)から連絡がありました。大学を中退して1年、22歳の息子さんはほとんど部屋から出てこないそうです。

「朝、出勤する前に声をかけると、『うるさい』の一言。夜、帰宅すると、ゲームの音だけが聞こえてきて…。何も話せなくなりました」

彼女の目には、疲れと涙が浮かんでいました。そして、こんな言葉が続きました。

「なんで、こんなに話しかけるのが怖くなっちゃったんでしょう…」 😢

ああ、この気持ち、わかります。子どものためを思えば思うほど、声をかけるのが怖くなる。なぜなら、その一言がまた関係を悪化させるのではないかと恐れてしまうから。

でも、大丈夫です。あなたはひとりじゃありません。このような状況に悩むお母さんたちは、実はとても多いのです。

【💡行動ヒント:まずは自分自身の気持ちを認めてあげましょう。「心配している」「怖い」という感情は、愛情の裏返しです。】
📎理由:自分の感情を否定せずに受け入れることが、冷静に状況を見つめる第一歩になります。

ニート状態の子どもと、壊れかけた”対話の回路”

お子さんの部屋のドアは閉まったまま。リビングでは会話がなく、食事の時間もバラバラ。そして、テーブルに置いておいた料理だけが減っている…。

多くのお母さんが、このような「対話の回路」が途切れた状態に悩んでいます。

「もう何を話していいのかわからない」
「反応が怖くて、声をかけられない」
「この子の気持ちがまったくわからなくなった」

この状況を、私は「壊れかけた対話の回路」と呼んでいます。

先ほどの佐藤さんは、「息子の将来が心配で仕方ない」と話していました。でも、その心配を伝えようとして声をかけるたび、息子さんの表情が曇り、やがて怒りへと変わっていく。そして、ついには部屋に閉じこもる日々が始まったそうです。

これは決して珍しいケースではありません。子どもが社会との接点を失い、ゲームやネットの世界に閉じこもるとき、親子の会話も同時に減っていきます。そして、親の心配や焦りが強まればなるほど、対話の回路は細くなっていくのです。💭

でも、大切なのは「回路が完全に切れたわけではない」ということ。薄れていても、親子の絆は確かにそこにあります。

【💡行動ヒント:毎日短い「無条件の会話」を心がけてみましょう。「おはよう」「おやすみ」だけでも、回路は生きています。】
📎理由:将来や進路についての重い話題ではなく、日常の小さな会話こそが、対話の回路を少しずつ修復していく土台になります。

心配してるのに届かない…それ、もしかして”干渉”かも?

「でも私は本当に心配しているだけなのに…」

そう、その気持ちはとても自然で、母親として当然のものです。しかし、私たちの「心配」が、子どもにとっては「干渉」と感じられることがあるのをご存知でしょうか?

少し立ち止まって考えてみましょう。

佐藤さんが息子さんに言っていた言葉は、こんなものでした。

「いつまでゲームばかりやってるの?」
「このままじゃ将来どうするつもり?」
「お母さんはあなたのことが心配で眠れないのよ」

これらは確かに心配からくる言葉です。でも、子どもの立場になって聞いてみると…どうでしょう? 💭

実はこれらの言葉には、無意識のうちに「今のあなたはダメだ」というメッセージが含まれていることがあります。そして子どもは、その批判を避けるために、さらに殻に閉じこもってしまうのです。

あるカウンセラーの方が教えてくれた例え話があります。

「砂漠で喉が渇いた人に、『水を飲まないと死んでしまうよ』と言い続けることが、本当に役立つでしょうか?むしろ、黙って水を差し出す方が効果的なのではないでしょうか」

同じように、子どもの状況を心配するあまり、それを言葉で繰り返し伝えることが、実は「干渉」となり、子どもを追い詰めてしまうことがあるのです。

【💡行動ヒント:「〜すべき」「〜しなきゃ」という言葉を、一週間だけ使わないようにしてみましょう。】
📎理由:「べき論」を手放すことで、子どもへの無意識の圧力が減り、お互いがリラックスできる空間が生まれます。

やさしさを伝えるのに、言葉は必要ないこともある

では、心配している気持ちは伝えないほうがいいのでしょうか?

そんなことはありません。ただ、その伝え方を少し変えてみるのはどうでしょう。

佐藤さんが試したことがあります。それは「言葉以外の方法」でした。

ある日、彼女は息子さんの好物だったハンバーグを作り、黙って部屋の前に置いておきました。メモも添えずに。翌朝、空になった皿があり、小さな付箋が貼ってありました。

「うまかった。ありがと」

たった一言でしたが、佐藤さんは久しぶりに心が温かくなったそうです。

実は、言葉による直接的なコミュニケーションが難しいときこそ、「間接的なやさしさ」が効果を発揮することがあります。

例えば:
・好きな食べ物を作っておく
・必要そうなものを、さりげなく用意しておく
・質問ではなく、自分の近況を短く話す
・無言でも一緒に過ごす時間を持つ

これらは「押しつけない愛情表現」です。相手に応答を求めず、ただ与えるだけのやさしさ。それが、壊れかけた対話の回路を少しずつ修復していくのです。🌱

佐藤さんのような例は珍しくありません。多くの場合、子どもは親の愛情を感じていないわけではないのです。ただ、その伝わり方に問題があるだけかもしれません。

【💡行動ヒント:今週は「言葉以外のやさしさ」を1つだけ試してみましょう。反応を期待せず、ただ与えるだけの気持ちで。】
📎理由:言葉による圧力がなく、お子さんのペースで受け取れる愛情表現は、関係を修復する糸口になります。

「待つ」という選択肢が、子どもとの信頼を育てる

最後に、とても大切なことをお伝えしたいと思います。

それは「待つ」という選択肢についてです。

「待つ」ことは、何もしないことではありません。むしろ、とても積極的な行為です。子どもの自律性を尊重し、信頼している証でもあります。

佐藤さんは、ある時から意識的に「待つ」ことを選びました。息子さんの将来について話し合おうとするのをいったんやめ、日常の小さなコミュニケーションだけを続けました。

そして3ヶ月が経ったある日、息子さん自身から「バイトしようかな」という言葉が出てきたそうです。

「正直、驚きました。でも、あの時追い詰めなくて良かった。息子なりに考えていたんだなって」

もちろん、すべてのケースがこのように進むわけではありません。時間はかかるかもしれません。でも、「待つ」という選択肢があることを、ぜひ覚えておいてください。

親として子どもの成長を見守るということは、時に「何もしない」という選択をする勇気も必要なのです。そして、その「待つ」という行為の中にこそ、子どもへの最大の信頼と尊重が示されることがあります。🕰️

ニート状態の子どもを持つ親御さんにとって、この「待つ」という選択は、とても難しく感じられるかもしれません。社会からのプレッシャーや周囲の目も、あなたを焦らせるかもしれません。

でも、子どもには子どものペースがあります。そして、多くの場合、親が思っている以上に、彼らは自分自身のことを考え、悩んでいるものなのです。

【💡行動ヒント:「1年後の理想の親子関係」を紙に書き出してみましょう。そこから逆算して、今必要なのは「介入」か「待つこと」か考えてみてください。】
📎理由:長期的な視点を持つことで、今の焦りや不安から少し距離を置くことができます。


子育てに「正解」はありません。特に思春期以降の子どもとの関係は、試行錯誤の連続です。

あなたが心配するのは、子どもを愛しているからこそ。でも、その愛情表現の形を少し変えてみることで、関係性も変わっていくかもしれません。

「心配」と「干渉」の間で揺れる気持ち、本当によくわかります。だからこそ言えるのです。

あなたは、すでに十分頑張っています。完璧な親である必要はないのです。時には立ち止まり、深呼吸して、「待つ」という選択肢を思い出してください。

子どもとの関係は、一日では変わりません。でも、小さな変化の積み重ねが、いつか大きな変化につながるはずです。

その日が来るまで、私たちは一緒に歩いていきましょう。

宗田玲子のプロフィール
はじめまして、宗田玲子です。
このブログでは、毒親や毒上司、モラハラ夫など「毒人間」に振り回された私の経験をもとに、抜け出すためのヒントをお伝えします。実は私、毒親育ちからモラハラ夫、パワハラ上司まで「毒フルコース」を制覇済みです。
しかし、ある日たまたま目にした「幸福論」で人生が音を立てて変わる体験をしました。おかげで、長らく感じることのなかった幸福感を取り戻せたのです!
このブログが、あなたにとっても新しい一歩のきっかけになれば幸いです。一緒に前向きな未来を見つけましょう!

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